Excelの数式で出てくる「$」は何?:絶対参照

昨日、ExcelのVLOOKUP関数について取り上げましたが、その中で出てきた「$」絶対参照について説明します。

 

 

「$」絶対参照とは

頑張って数式を作って、あとはコピーをすれば完成だ!と思ってコピーをしたらエラーが出てがっかりしたことはありませんか?

数式を見てみるとコピーをした数式が一つずつズレていて一個一個手作業で直したという方もいると思います。

このエラーは絶対参照で固定していないために起きています。

実は、最初の数式を作った段階であるボタンを1回押すだけで解消されるのです。

コピーをしても基準となる部分が動かないように固定するために必要なものが絶対参照です。

実際どのような処理になるのか見てみましょう。

 

絶対参照を使ってみよう

例えば、A売上からD売上まで4つの売上があり、それぞれの売上の構成比を調べたい場合には「それぞれの売上/売上合計」で数式を作ります。

 

 

上の図では、D3セルの部分です。

=(C3/C7)

※セルの書式設定で「パーセンテージ」を選択すると「%」で表記されます。
()はなくても大丈夫です。

D3セルにこの数式をいれてD6までコピーしてみましょう。

そうすると下のようなエラーがでます。

 

 

D4セルの数式を見てみましょう。

分母である売上合計がC7ではなく、C8に変わっています。

分母の数字がないために「#DIV/0!」と表記されエラーになってしまっているのです。
ちなみに「#DIV/0!」は0で割り算をしちゃっているという意味です。

では、これを正しくするためにどうしたらいいか?

ここで登場するのが、絶対参照です。

D3 の数式に戻って、ズラしたくない分母のセルC7にカーソルを合わせて「F4」を1回押してみてください。

そうすると単なる「C7」が「$C$7」に変わります。

「F4」を1回押して固定することにより、分母は動かなくなります。

では、数式内の「C7」を「$C$7」に変えたら、D4・D5・D6にコピーをしてみましょう。

 

 

これで正しい構成比が完成しました。

 

 

数式を作るときにはどう動くかを意識する

ちなみに「F4」を何回か押すと、「$」の位置が変わります。

・$C7$→列、行ともに固定
・C$7 →行のみ固定
・$C7 →列のみ固定
・C7  →固定しない

数式を入力したセルを縦方向、横方向にコピーする際に、「行だけ固定したい」「列だけ固定したい」というケースが出てきます。

そのような場合にこの切り替えを使います。

数式を作ってコピーした時にエラーが出たときは、絶対参照を思い出してください。

作るときに、そのセルに固定させたいのか、縦または横にコピーしたいのかを意識しながら作るとエラーはなくなります。

ボタン一つでエラーが解決するので積極的に取り入れていきましょう。