5分で作れるキャッシュフロー計算書(グラフ)

Excelのウォーターフォールチャートで作るとわかりやすいキャッシュフロー計算書のグラフが簡単に作成できます。

 

 

キャッシュフロー計算書とは

会社はいくつかの財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書など)を作成します。

貸借対照表は一定時点の会社の体力を表すもので、資産・負債・資本の情報が記載されています。

損益計算書は一定期間の損益(もうけ)を表すもので、売上・売上原価・売上総利益・販売費および一般管理費・営業外損益・特別損益・当期純利益が記載されています。

そして、ある一定期間のお金の流れを把握するために作成されるものがキャッシュフロー計算書(C/F)です。

キャッシュフロー計算書は次の3つの区分で表します。

①営業活動によるキャッシュフロー・・・会社の本業の営業活動によって増減したお金

②投資活動によるキャッシュフロー・・・会社の設備など投資をした際に増減したお金

③財務活動によるキャッシュフロー・・・借金の借入、返済など、資金調達により増減した現金

たとえば、損益計算書では利益が出ているが(損益計算書)、会社にお金が残っていない(貸借対照表)場合に、お金の流れをキャッシュフロー計算書で把握することにより、そういえば今期は儲かったから借入金を返済したなとか、設備投資でお金を使ったんだ、だからお金が減っているんだと状況がわかるようになります。

 

ウォーターフォールを使ったC/Fグラフ

Excel2016からの機能となりますが、グラフの種類の1つで「ウォーターフォールチャート」というものがあります。

滝のように流れる様から「滝グラフ」とも呼ばれています。

この機能を使うと5分もあれば見やすいキャッシュフロー計算書のグラフが作成できます。

①まず、使うデータを用意します。

下記の図のようなデータがあれば簡単に作れます。

 

②データを選択します。

 

③「挿入」→「おすすめのグラフ」→「すべてのグラフ」から「ウォーターフォール」を選びます。

 

④すると下記のようなグラフが表示されます。

 

⑤期末残高がおかしなことになっているので直します。
期末残高のグラフを選んで右クリック→「データ系列の書式設定」を押すと右に書式設定のバーが出てきます。
3つある絵の一番右のグラフ(系列オプション)をクリックすると、「合計として設定」のチェックボックスが現れますのでこれにチェックを入れます。

すると、下記の図のように期末残高のグラフが正しい位置に移動します。

 

⑥あとは、書式をいろいろと変えていくと見やすい表になります。

下のものが完成形ですが、下記の書式を変えています。

  • 「グラフタイトル」を変更
  • 増加・減少・合計を削除
  • 横線を削除
  • 金額のフォントを変更
  • 金額の位置をグラフ内に変更

変更したい個所を選択して、右クリック→「書式設定」から変更できます。(フォントについては右クリック→「フォント」)

 

 

分かりやすい説明をするためにはグラフは必要

元の数字のデータだけでは見づらいですが、グラフにすると見やすく、わかりやすくなります。

数字に弱い方でも、グラフを見れば会社の状況を一発で把握することができます。

上の表を見れば、もともと1,000あって、営業活動で1,500増えて、投資で500減って、財務で500減ってということが一発でわかります。

グラフも様々な種類があります。

説明したい内容に応じたグラフを作成し、数字が苦手な方にもわかりやすく説明する。

数字だけをだらだら説明されてもよくわからないし、聞くのが苦痛だと思います。

その苦痛は工夫一つでなくせます。