時間をかければいいものができるという錯覚から抜け出すことができない場合があります。
時間をかければ必ずいいものが生まれるのか?
何か作品を作成するときに時間をかければ必ずいいものができると錯覚をしていませんか?
そんなことはないという方は次のことを考えてみてください。
例えば、上司に資料を作成してくれと頼まれて資料を作成をしました。
完成して確認をしてもらったところダメ出しを受けやり直しと言われた場合、あなたはまず最初にどう反応をしますか?
「せっかくあんなに時間かけて作ったのに・・・」
そう思う方が多いのではないのでしょうか。
これは時間をかければ必ずいいものができるという錯覚に陥っている証拠です。
時間と完成度の関係
下の図を見てください。
横に時間軸、縦に完成度をあらわしたものです。
時間と完成度は4つに分類することができます。
①時間がかかって、よくないもの
一番悪いやり方です。
それを作る意味はないでしょう。
②時間がかかっていないが、よくないもの
効率よく時間をかけずに作成するが、結局はよくないものを作っているので意味があるとは言えません。
やっつけ仕事はこの分類に入るでしょう。
③時間がかかっているが、よいもの
ここが今回の錯覚している部分です。
よいものが必ずできると勘違いしているところです。
④時間がかかっていないで、よいもの
この状態が当たり前に出せればベストの状態です。
④がいいのは当たり前だと思っていても、俯瞰して見てみると実は③の状態であったということがあります。
時間をかけずにいいものを作る
苦しいことを我慢して行うことが日本人の美学である。
昔からこう思われてきました。
今の時代は変わってきています。
すし屋で10年修行して1人前になろうが、3ヶ月寿司職人学校に通って1人前になろうが、いいものを提供できていれば結果は一緒です。
昔は、技術をクローズしている方が多かったのでその職人から盗まなければいけませんでした。
しかし、今は情報があふれかえっているのでその情報を手に入れればいいものを作れる可能性があります。
もちろん時間をかけていいものをつくるというものもたくさんあります。
それを否定するつもりはありません。
時間をかければ必ずいいものができる、それが錯覚の場合もあることを意識することも大事です。
③の状態にいるのではないかと意識して、意識的に④の状態に行けるようにしたいものです。